「今、なぜ、長期優良住宅なのか? ①」コラム

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今、なぜ、長期優良住宅なのか? ①

最終更新日:2015年10月14日

平成2164日に施工された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」以降、ようやく長期優良住宅という言葉も、浸透し始めてきました。国の政策によって始められた、長期優良住宅を普及するための制度は、建て主に優位になる事柄も多く盛り込まれています。今、なぜ、長期優良住宅を進めなければならないのでしょうか。そして、どのような家にすれば長期優良住宅と認められ、どんなメリットがあるのでしょうか。

良い物を長く使うこと

 そもそも、長期優良住宅とは、どのようなものでしょうか。法律の言葉は難しくても、要は「良い物を長く使おう」という単純な話しです。ただし、実はこの「良いもの」と「長く使う」は別々に定められてきました。

 原点となるのは、平成189月に閣議決定された、住生活基本法から始まります。戦後から一貫して進められてきた、「量」を求めた住宅の全国計画から、「質」の工場を図るようになったのです。まさに住宅にとって「良いもの」とは何かを、定めようとすることが始まりました。

 そして「良いもの」としての住宅の質を性能にさだめることにしました。そこで、これまでにない住宅の性能の基準を設定し、どの建設企業が建てた住宅でも性能が分かるように表示する制度をつくりました。

 「住宅の品質確保に関する法律」による、住宅の「性能表示制度」です。耐久性や耐火性など、主に9項目の性能が等級で表せるようになりました。

 しかし、残念ながら、この制度を利用して性能を表示するのが普及したとは言えませんでした。性能の表示の判断は建て主に任され、それなりの費用を払う価値が、わかりにくかったのでしょう。大手プレハブメーカーなどが全棟実施するなど率先しましたが、戸建て住宅では大きな数にはなりませんでした。

キーワードは200年住宅

当然、良いものであれば、長く使われるものであるはずです。良いものを建てることは同時に、建てては壊す社会から、良質な住宅を継承する会社に変えることにもなります。

しかし、日本の実状は、欧米と比べると格段の差があります。住宅・土地統計調査による、人口1000人あたりの既存住宅流通量は、イギリス32.96戸、アメリカ16.35戸、日本1.26戸です。

 当然のように、住宅の寿命も日本の住宅は短くなっています。それでいて、日本の住宅建設費は欧米よりも高いとされています。せっせと働いてせっかくの家を建てても、資産として残らなければ、豊かになれるはずもありません。

 それに加えて、地球の環境負荷への影響を考えても、長く使うことは大切なことです。家を建てるために使われている木材が、生長してきた樹齢よりも短い期間で取り壊されたのでは、環境破壊と言われても仕方ありません。

 このため、平成20年に長期優良住宅の法律が成立された時には、「200年住宅」というキーワードが使われていました。

 長期優良住宅を普及促進する法律の中では、長く残される住宅としての基準と建て主へのメリットが定められました。住宅の性能表示制度の項目の中でも、基本となる適合基準が定められ、長く持たせるための仕組みを合わせることで、住宅を建てる人にも様々な利益が得られるようにしたのです。

 もちろん適合の基準は、一部の建設会社だけにできるものに限られてはいません。そして、地域に密着した住宅建設企業が手掛けることによって、長期優良住宅も大きく普及することになりました。

 

■おうちのはなし 011

今、なぜ、長期優良住宅なのか? 

一般社団法人 住まい文化研究会 石川 新治

http://ouchi874.org/

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