「佇まいを感じる家―高級な家をつくりませんか―」コラム

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佇まいを感じる家―高級な家をつくりませんか―

2015年11月25日

高級な家とはどんな家?

「あなたが感じる高級な家のイメージを教えてください」

 このように質問に対して、90%以上の人が良いイメージを思っていると考えています。そして自分の経験の中にも、高級な家の印象が残されているものです。

「あなたが高級な家と聞いて思い浮かべるイメージを自由に書いてください。」

 インターネットを活用してこのような調査を行いました。しかもひと言ではなく、なるべく多くの文字数で、高級な家で思い浮かべるイメージや体験談、エピソードなどをお聞きしました。

 自由に書かれた文章の中に、どのような単語が多く使われているかを知ることで、高級な家に対する根源的なイメージを探ったのです。

 例えば、「広い」と言う言葉を使った人は60%に及び、最も使われているキーワードのひとつです。リビングが広くて、敷地が広いというのは、確かに多くの人が思いつく高級な家のイメージではないでしょうか。

 そしてリビングの天井には高い吹き抜けがあり、外装にも立派なタイルが使われているというような言葉が続くかと思うと、じつは違います。「高い」を使う人は20%以下で、「天井」「吹抜け」という言葉は10%以下です。じつは「リビング」という言葉でも22%ほどしか使われていません。もちろん、高価な設備や仕様とは書かれていません。

 「広い」と同じくらい良く使われている言葉は、「庭」です。佇まいを感じさせる高級な家は、住宅そのものよりも、家の周りから感じられているようです。じつは「庭」と同じように、「玄関」や「門」という言葉がよく使われています。

 「玄関」は32%、「門」は25%の人が使い、さらにそのどちらかを使っている人の割合は42%にもなります。「広さ」や「庭」に続き、「玄関」や「門」が高級な家をイメージさせる大切なキーワードなのです。

 具体的な記述を上げると、「門構えから玄関までの距離がある」「玄関前のアーチにバラがたくさん咲いている」「門にはやや重厚感のある扉があり、玄関までのアプローチが長い」などです。

 このことを前提にして、あらためてビバリーヒルズの住宅を眺めると、街路樹を含めて庭木は住宅を隠すほどに成長しています。それに加えて前面道路からのセットバックも大きく、小ぶりな平屋の住宅でも敷地内に車寄せがあって、ガレージは敷地の奥にあります。ビバリーヒルズの事例でもやはり建物よりも、前面の道路からのアプローチに高級感があふれているようです。

 玄関は家の顔と言いますが、佇まいを感じるのも玄関先の雰囲気にポイントがあるようです。新しく家を考えるのにも、また今ある住まいをリフォームするのにも、玄関アプローチの雰囲気を変えることにより、高級な家をつくることができるのです。

玄関のもたらす役割

 玄関という言葉のいわれは、「玄妙な道理へ関門」と言う意味です。禅宗の寺院から始まり、武家住宅に取り入れられてきました。今でこそ玄関のない住宅はないと言えるほどに普及していますが、本来は一般の民家に玄関はありませんでした。終戦後に都会に出てくる若者が増え、核家族化の住まいが普及することで、どこの家にも玄関が作られましたが、それは家人が使うものではなく長を迎えるためのものでした。

 名字帯刀と同等に、門を構えることも許可が無くてはできない時代が長く続きました。しかもその形は、立場に合わせて厳格に決められていました。このような歴史が深く根付いていているからこそ、今の私たちも「門」や「玄関」に佇まいとしての格を感じるのかもしれません。

 歴史の中にある最も象徴的な門づくりの事例は、茶室にあります。簡素な居宅を求めてきた茶室では、客人を迎えるために露地がしっかりと考えられてきました。待合で顔見せをしてから露地を抜けるまでの間に、世間に穢された邪念を捨てて気持ちを切り替えます。露地というアプローチを歩くことで、深遠な場所への移動を意識させているのです。高級という印象を超えて、文化と品格を感じる贅沢さです。

玄関を豊かに見せる工夫

 では、実際の玄関アプローチをどのようにすれば佇まいを感じる家になるのでしょうか。茶室の露地をつくるほどの敷地に余裕がある家は多くありません。じつは広さよりも逆に、狭さがアプローチのポイントになることもあります。

 そのヒントは日本庭園の作庭にあります。露地には、図面上に普通に表現すれば無謀とも思えるほど狭くして、袖をするくらいに迫った樹木の配置をすることがあります。いわゆる袖すりの松です。少し通路を狭めることや、ちょっとだけ回り道をするように設計することで、アプローチを長く感じさせることができます。

 たとえば沖縄の民家にはヒンプン(屏風)という、伝統的なアプローチがあります。魔除けのためとも言われていますが、ヒンプンによって直接家に入れない迂回のアプローチができます。前面の道路から玄関ドアが丸見えにならないように、塀を立てたり、メインツリーを植えたりすることで、家の格が上がります。

 また、門というのはくぐることで別世界に入ってゆく感覚が生まれます。門柱と門扉だけではなく、たとえ簡素なものでもくぐる瞬間をつくることで、佇まいの印象は大きく変わります。じつはディズニーランドやユニバーサルスタジオなどのテーマパークでも、この手法は活用されています。門をくぐって入場するからこそ、テーマパークの雰囲気を深く味わうことができるのです。

 伝統的な日本の家のアプローチに、松の枝を伸ばしているものもこの効果を狙っているものです。洋風ガーデンでも、門柱の代わりに植えた植栽に、アンティークな照明器具をかけるだけでも結界のような印象を与えてくれます。

 また、玄関周りの庇を少しだけ深くしてみることでも、印象は変わります。雨の日に玄関扉の前で傘がたためる広さの庇をつくります。さらにできれば、その庇の上下に枝葉がかかるくらいに近くに樹木を植えると印象はさらに深まります。

 玄関にはいても、三和土を広くして土間のように感じる空間をつくることも有効です。

時間を感じる佇まい

 リビングダイニングの空間設計や先進の設備機器を採用して、予算をかけるよりも、アプローチと玄関に工夫をすることで、佇まいとしての格が上がります。佇まいの高級感は、さらに時間と歴史を加えても高まります。袖すりの松も玄関を隠すメインツリーも、植えたばかりよりも、しっかりと根付いて葉も繋がり、いかにもその地に昔から自生しているかのように見える方が立派に感じられます。最初は小さな植木でも、時間をかけて育つことで、その土地になじむものです。

 また、メンテナンスを繰り返すことによって、質感が増す素材もあります。漆喰の塗り壁などは、ヨーロッパの街なみでも、住まい手が塗る歴史を重ねて価値を高めてきました。ローコスト住宅で使われるような工業材料ばかりではなく、部分的には手間と時間を惜しまない建物をつくることが大事なことです。

 2020年の東京オリンピックを迎える日本人の心は「おもてなし」で表されました。これから海外からの人も訪れる機会は増えるでしょう。日本人の家を訪ねてみたら、やっぱりちょっと格が違うと思われるような佇まいでもてなしてあげたいものです。

■おうちのはなし 067 

佇まいを感じる家―高級な家をつくりませんか― 

一般社団法人 住まい文化研究会 石川 新治

http://ouchi874.org/

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